児童心理治療施設 みらい

児童心理治療施設 みらいについて

  • 児童心理治療施設みらいは、全国で33番目、和歌山県では初めての情緒障害児短期治療施設(平成29年4月からは児童福祉法の改正で「児童心理治療施設」と名称が変わりました) として、平成21年4月に開設しました。

治療の理念

  • 児童心理治療施設とは、心理的困難や苦しみを抱え、日常生活の多岐にわたり生きづらさを感じている子どもたちを、 必要な期間お預かりして、心理治療と自立支援を行う施設です。
    みらいでは、これらの子どもだちの心身の発達や成長を促進するために行うあらゆる支援の総称を「治療」と位置づけています。 つまり、当施設における「治療」とは、「病気を治す」というような医学的意味に限定された治療を示すものではなく、 「情緒的発達を促進し、心理的に成長させていくこと」を意味し、子どもたちの発達・成長を促す環境として存在する大人との関わりや、子ども同士の関わり合い の一つ一つを「治療」と考えます。すなわち、治療の大部分は生活の場にあり、生活の場を基盤としながら、医学・心理的治療、 学校教育と協力しながら施設全体を治療の場にしていくことを基本としています。

入所対象者

みらいでは、心理的困難や苦しみを抱え、日常生活の多岐にわたり生きづらさを感じている子どもたち、 下記のような行動面、心理・情緒面に困難や心配のある子どもたちを支援しています。(知的に大きな遅れがあったり、 器質的な問題で医学的治療が優先される場合は、それぞれに適切な施設や医療機関での支援・治療が優先されます)。

定員

定員は30名で、入所するには和歌山県の児童相談所(和歌山県子ども・女性・障害者相談センター)が適当と認めた場合に「措置」として決定されます。

  • < スタッフ >
    ・施設長
    ・セラピスト(臨床心理士)
    ・家庭支援専門相談員
    ・児童指導員
    ・保育士
    ・看護師
    ・嘱託精神科医
    ・事務員
    ・栄養士
    ・調理師

みらいの治療

みらいでは、施設全体が治療の場であり、施設内で行っている全体の活動が治療であるという「総合環境療法」の立場をとっています。

※総合環境療法とは
医療(児童精神医学)、心理(臨床心理学)、生活(児童福祉学・保育学)、教育(教育学)など各領域の専門スタッフが、各専門の治療技法で 対応するだけでなく、それぞれの協働により、子どもたちが施設での生活をより治療的な経験にできるように、 日常生活、学校生活、個人心理治療、集団療法、家族支援、施設外での社会体験などを有機的に結び付けた総合的な治療・支援のことを言います。



< コンサルテーション >
異なる領域の専門家同士の相談関係。例えば、ケアワーカーが心理士や医者に助言を仰ぐこと、逆に心理士からケアワーカーに心理的な視点を提供すること。
< コーディネーション >
複数の専門家を取りまとめて、皆が一定の方向に向かって進めるよう、その道を整理していくこと。
< コラボレーション >
異なる領域の専門家同士が対等な関係の中で同じ目標を共有し、共通の目標に向かって対話や活動を展開していくこと。


治療・支援内容

  • 生活指導
    安全で安心できる環境を提供し、基本的生活習慣や社会性を身につけられるように支援し、それぞれの子どもに合わせて生活プランを考えます。
  • 心理治療
    個別面接の中で、セラピストと話したり遊んだりすることで、心の中の不安や葛藤を表現し、心の成長ができるよう支援します。
    医療
    看護師が日々の子どもの健康に配慮し、医師が子どもを診察したり、カンファレンスの中で子どもの支援について職員に助言を行います。

学校教育
敷地内に小学校・中学校の分校が設置されています。分校では、大きな集団が苦手な子ども、個別的な学習が必要な子どもへの教育が受けられます。

みらいの生活

みらいでは、子どもたちが安全で安心できる生活を送れるように、また子どもたちが周りの仲間(=「集団」)を大切にしながらも、「自分の良いところ」を見つけていけるようになることを目指しています。 そのため、生活空間においても、子どもたちが安心した生活を送り、ひとりひとりが充実した時間を過ごせるように考えています。

生活日課
平日 時間 休日
起床 7:00
7:30 起床
朝食 7:40
8:00 朝食
登校 8:25
自主活動
12:00 昼食
下校 14:50
自主活動
おやつ 15:00 おやつ
自主活動 自主活動
(セラピーの時間) (セラピーの時間)
帰園時間 17:30 帰園時間
整理整頓・掃除 17:40 整理整頓・掃除
夕食 18:00 夕食
入浴・自主活動 18:45 入浴・自主活動
(セラピーの時間)
小学生消灯 21:00
中高生消灯 22:00 小学生消灯
23:00 中高生消灯



生活の構造・設備
建物の2階部分が生活フロアとなり、1階部分には心理療法室、面会室、親子訓練室、厨房等が配置されています。
生活フロアは、食堂や学習室など共有スペースを挟んで男子と女子のフロアに分かれており、各フロアに1~4人部屋の居室、娯楽室、風呂、トイレ、洗濯場が設けられています。

  • 娯楽室
  • 食堂
  • 浴室
  • 学習室
  • 居室
  • グラウンド
  • 中庭
  • 多目的
  • 親子訓練室

年間行事

年間行事
4月 花見
5月 ゴールデンウィーク外出
児童福祉週間(県知事来園)
6月 磯ノ浦海水浴場清掃活動
フットサル大会(近スポ)
7月 海水浴
夏季キャンプ
8月 海水浴
プール外出
民事ふれあいの日行事
夏季帰省
とらふす祭り
9月 分校運動会
11月 ソフトボール大会
12月 クリスマス点灯式
フットサル大会(近児心)
冬季帰省
1月 初詣
フットサル大会(和養協)
2月 節分行事
3月 お別れ遠足
春季帰省

みらい分校

教育目標
心身の調和を図り、たくましく生きる子
~自ら学ぶ態度を身につけよう~

教育努力点
健康で
生命を尊重し、命の大切さを伝えていく。
子どもとともに学び、遊び、作業する中で児童生徒の現況を知り、一人ひとりの心身の状態を理解していく。
一人ひとりに健康の回復、改善に必要な基本的生活習慣を理解させ、それに必要な諸活動に取り組ませていく。

明るく
児童生徒がのびのびと活動できる環境づくりを進める。
子どもとの心の結びつきを深め、一人ひとりの身体的・精神的な問題を軽減することで情緒の安定をはかっていく。
一人ひとりの身体的・精神的な問題を克服するための生活力の育成に努める。

認めあう
様々な体験活動を取り入れ、一人ひとりの役割を自覚させていく。
ともに生きることの喜びを知らせていく。
相手の立場に立って考え、行動できる児童生徒の育成に努める。

実践目標
1.仲よくしよう。
2.時間を守ろう。
3.ものを大切にしよう。
4.ことばづかいに気をつけよう。

年間行事
4月 入学式
始業式
対面式
新任式
写生会
5月 体力テスト
校外学習
1学期中間テスト(中学部)
6月 修学旅行(中3)
7月 1学期期末テスト(中学部)
終業式
8月 登校日
始業式(中学部)
9月 始業式(小学部)
避難訓練
10月 運動会
2学期中間テスト(中学部)
11月 校外学習
修学旅行(小6)
12月 2学期期末テスト(中学部)
校内作品展示会
終業式
1月 始業式
2月 持久走大会
3月 持久走大会学年末テスト(中学部)
卒業式
終業式

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