児童養護施設 つつじが丘学舎

つつじが丘学舎 紹介

児童養護施設『つつじが丘学舎』は、さまざまな事情により家庭で生活できない、 幼児から高校生までの子どもが暮らし、地域の幼稚園や学校に通っています。 本体施設の木造2階建ての4つの家『太陽の家』『青空の家』『カトレアの家』『ヒマワリの家』と、約500mほど離れた地に男子棟と女子棟の2つの分園があり、6つの家が7~8名の定員の小規模グループケアを平成31年度(令和元年度)からスタートし、家庭的な雰囲気の中、 基本的生活習慣や社会性を養い、自立支援と家庭支援を進めています。

支援指針

児童養護施設で働く職員は、子どもの立場に立ち、さまざまな課題に直面している 家族をサポートする存在であることを自覚し、日々のケアに努めていかなくてはなりません。また家庭復帰や将来の 社会的自立に向けて、画一的でなく子どもひとりひとりの人格・特性を踏まえた、一貫性のある支援が求められます。 職員各々がより一層の研鑽を積み、子どもの受動的権利のみならず『こどもの権利条約』が打ち出した能動的権利にも 配慮した人権感覚を磨き、子どもと共に成長していけるよう願っています。

基本方針

(1)小規模グループケアという家庭的で落ち着いた生活空間の中で、大切にされる体験を提供し、自分の居場所を確立することで、子どもたちが適切な愛着関係を築くとともに心身を育み、生活習慣の自立を図る。
(2)関係機関との連携を深めるとともに、さまざまな行事を通じて子どもたちへの支援の輪を広げ、退園後・就労支援の安定した環境作りを目指す。
(3)社会的自立のために、発達段階に応じた体験を通してより多くの人間関係を育み、生活面だけでなく精神的自立も含め支援し、全人格的に成長していく基本的な力を育む養育を行う。
(4)緑豊かな自然環境の中で思い切り体を動かすことで発散し、心身の発達や情緒の安定を図る。

子どもたちの生活

生活日課
平日 時間 休日
起床・朝食 7:00
児童登校 7:45
8:00 起床・朝食
幼児登園 8:30
昼食 12:00 昼食
帰宅 15:00 おやつ
夕食 18:00 夕食
入浴 入浴
就寝 就寝

年間行事

  • 子どもの日の行事

    毎年GWを利用して各家で子どもたちの希望を話し合って行事内容を決めています。
    銭湯が好きな子や運動したい子、映画を観たい子、食べたい物を賑やかに話し合って当日を心待ちにしています。
  • 磯ノ浦海水浴場清掃活動

    子ども達が通う小学校校区に海水浴場があります。毎年利用させて頂く感謝も込めて子ども達と一緒に清掃活動をしています。
    地域の方々との温かいふれあいもあったり、普段見せない子ども達の頑張りも見られます。
  • 夏休みのキャンプ

    夏休みにはキャンプを実施しています。男子棟、女子棟のグループ構成であったり各家で行ったりと形態は様々です。
    子どもにとって、1年間の行事で一番の楽しみであります。
    川遊びやBBQ、釣りなど様々な内容を毎年子ども達と一緒になって考えています。
  • 虎伏祭り

    法人全体で行われる夏祭りです。子ども達の夏休みでの一大イベントになります。
    お好み焼き・焼きそば・かき氷など10店舗以上の屋台とビンゴ大会や虎伏太鼓の披露もあります。
    子どもたちは甚平や浴衣を身に纏っておめかしを楽しんでいます。
  • 点灯式

    中庭のシンボルツリーをライトアップしてクリスマスムードが高まります。
    クリスマスの飾り付けがされた各家では料理やデザートを職員と一緒に作り、お客様との食事を楽しみます。
  • クリスマス会

    レストランでのクリスマス会です。
    たくさんの美味しい料理を目の前にして子どもたちの笑顔があふれています。 ビンゴゲームや各家の子どもたちの出し物で大変盛り上がります。
  • 初詣

    新年の始まりです。思いや希望を胸に施設の傍にある射箭頭八幡神社へお参りに行きます。
    各家の代表がおみくじを引いて家の子どもたちみんなで一喜一憂しています。
    その後は頂いたお年玉を握りしめてお買い物です。
  • お別れ遠足

    春休みにみんなで遠足に行きます。中にはそれぞれの進路に向かって施設を羽ばたく子どもたちもいます。
    USJやアドベンチャーワールド等の遊園地へ行き、楽しい思い出作りです。

職員の想い

社会的養護とは、保護者のいない児童や、保護者に養育されることが適当でない児童を、公的責任で社会的に養育し、保護するとともに、養育に大きな困難を抱える家庭への支援を行うことで「子どもの最善の利益のために」、「社会全体で子どもを育む」を理念として行われています。(厚生労働省)
施設入所してくる子どもは、家族や友だちなど親しい人さらには住み慣れた地域から切り離された経験をしてきたこともあり、大人との信頼関係を基盤に始まるわけではなく、マイナスの状態から始まることの方が多いです。そのため、衣・食・住を満たすだけでなく、心のケアも求められています。
集団生活で仲間と共に喜び、怒り、悲しみ、楽しむことができますが、みんなが過ごしやすくするためのルールや制約もあり、それは多少なりとも我慢や気遣いを求められます。また、子どもたちは早い段階で自立を求められるため、社会的に過酷な状況にあります。私たちはそのような子どもたちと一人ひとりに全力で向き合い、時に支えていく必要があります。
つつじが丘学舎は前施設からつつじが丘へ移転した際に、大舎制から小舎制へと変わりました。それにより、施設生活から家庭的な環境に近づきました。平成30年度には分園型小規模グループケアも展開していき、さらに家庭的な環境を整えていく予定となっています。
そのような環境での生活援助の積み重ねを通して、子どもたちは大切にされる体験をしていき、大人との関係性を築き、深めていきます。
子ども時代はその年齢に応じた発達課題を持ち、その後の人生に向けた準備の期間でもあります。子どもは、愛着関係や基本的な信頼関係を基盤にして、自分や他者の存在を受け入れていくことができるようになっていきます。自立に向けた生きる力の獲得も、健やかな身体的、精神的及び社会的発達も、こうした基盤があって可能となります。
私たちは子どもたちが安心感を持てる場所で、信頼関係や自己肯定感を育み、自立へ導いていくことを目標としています。
日頃の子どもたちを見ていると体を存分に使って遊び、勉強にスポーツに頑張っています。そこには個々の自己実現に向け成長していく姿が見らます。そのような可能性を秘めた子どもたちがいつか施設を巣立ち、その後の人生が豊かなものになるよう、私たち職員はずっと応援していきたいと想っています。

親子支援事業/地域の子育て支援/その他の支援事業

和歌山市こども総合支援センターを窓口とした事業をおこなっています。
『ショートステイ』・・・保護者が病気などで一時的にこどもの養育が困難になったとき、児童養護施設等でこどもをお預かりするもの。
『トワイライトステイ(夜間養護事業)』・・・保護者が仕事等により夜間や休日に家庭でこどもを養育できないとき、こどもを児童養護施設等でお預かりし、食事等の提供を行なうもの。

親子支援事業 “ぽっぽ”

“ぽっぽ”について
親と子どもの <そだち> <まなび> <あそび> のお手伝いをしています。
<そだち> 親子の関わりや成長を支える相談をお受けしています。
<まなび> 親子の関係をよりよいものにするためのプログラムを実施しています。
<あそび> 自宅以外の立ち寄り場所を作っていきます。

ぽっぽのご案内 PDFを見る

<そだち>

小学校に入るまでのお子さんについての相談を中心に、18歳までの子育て、発達、生活についての相談をお受けします。日々の生活での困りごとなど、身近なところから気軽にお問合せ・ご相談ください。

相談予約の申し込み

<まなび>

発達の段階に応じて、子育ての基本的な知識や、子どもとの関わり方などを学ぶ講座を実施しています。
令和4年度は、①親子の絆づくりプログラム“赤ちゃんがきた!”(愛称:BP1プログラム)と、②子どもと大人の絆を深める“CAREプログラム”の2つのプログラムを実施予定です。

親子の絆づくりプログラム“赤ちゃんがきた!”

0歳児の親子対象の講座です。初めての子どもを育てるお母さん同士が交流しながら子育てについて学んでいきます。ふれあいタイムでは、親子の絆を深めていきます。

子どもと大人の絆を深めるプログラム CARE(ケア)

子どもとの間に、温かな関係を築き、関係をよりよくするために大切なことを体験的に学んでいくプログラムです。
落ち着きがなかったり、困った行動をしてしまいがちな子どもとの関わりがずっと楽になるさまざまなスキルが盛り込まれています。

学ぶこと
①減らしていきたい3つの関わり方
②増やしていきたい3つの関わり方
③選択的注目、よい指示の出し方

<あそび>

今後、親子がそろって来てもらえる、ひろばの開催を企画していく予定です。
令和4年度は、大人数での接触を避けるため、1家族一回1時間と時間を区切っての居場所づくりをしていきます。

愛称“ぽっぽ”の由来

子どもの成長における、
ひとりひとりのペースやタイミングを大切に
時には寄り道したり、
時には立ち止まって休憩しながら、
一歩一歩のあゆみを
一緒に見守り、応援したいという思いで「ぽっぽ」と名付けました。

親子支援事業とは

児童福祉施設の施設機能強化推進費の事業の一つで、親子支援事業は令和3年に新設されました。市町村やその他の関係機関と連携して、地域の親子を通所で受け入れて、親子関係の再構築に向けた日常的な支援を行う取り組みです。
・子どもの発達段階に応じた育児・養育方法を一緒に行う支援(ペアレント・トレーニング等)
・育児・養育、生活に関する相談支援
・親子のレスパイト支援
・子育て支援サービス等の情報提供や関係機関への接続等の支援
・その他、親子支援に質する取組

親子支援事業 “ぽっぽ” へのお問合せ

その他、お問合せなどはメールで気軽にご連絡ください。
E-mail : oyako@torafusu.info
こちらのフォームからもお問合せ可能です。

”親子支援事業“ぽっぽ” お問合せ

メールアドレスの記入ミスや、受信拒否の設定をされていてメールが届かない方がおられます。
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入っている可能性が考えられます。
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再度連絡いただくか、別のメールアドレスにて再度ご連絡をお願いいたします。

和歌山市里親会・事務局

つつじが丘学舎には里親支援専門相談員が配置されおり、和歌山市里親会の事務局を担当しています。
里親とは…

おもな活動
・月1回の定例里親サロン
「サロンで話したことは、絶対に他では話さない。」という約束の元、里親さんたちは安心して日ごろの悩みなどを聞いてもらい、 先輩里親の体験談から元気をもらったり励まされています。
春・夏・冬の長期の休み中は子ども達も一緒に参加して、和気あいあいと親戚の集まりのようです。

・里親啓発活動
・コミュニティセンターへの里親募集のポスター掲載、街中でのチラシ配布。
・里親相談会

里親に関する相談
里親支援専門相談員 戎嶋(えびすじま)まで。お気軽に電話&メールをください。
TEL:073-480-1043
E‐mail:wakayamashisatooyakai@outlook.jp

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